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2006年09月06日

第3章 怪奇島 探索

復習する


探索

前の晩から、子供たちは大はしゃぎで、探検の話で持ちきりだった。
「あの大きな石像は、イースター島のモアイに似ているよね。」
「でも、GPSで見る限り、ここはイースター島じゃないだろう。」
「そうなんだよね。船長が言っていたけど、どう見てもここは太平洋の水深5000メートルの洋上だというんだ。」
「それじゃ、この島は何処なんだろう。」
「僕は、ここはイースター島じゃなくて、イースのような気がする。古典的なロールプレーンゲームの『イース』のオープニングに似ていると思わないかい。嵐にあったアドルフが流れ着いたところがイースという国だった。」
「そういえば、親切にしてくれた村の青年は確かアドルフって名乗っていましたね。」
「アドルフは嵐に遭遇して、時空の結界を越えたんだよ。」
「俺はあのゲームまだクリアーできていないんだ。」
「イースって、ファイナルファンタージーや、ドラクエのように爆発的には売れなかったようだけど、古典的ゲームとしては結構売れたよね。」
翌朝、子ども達は探検の準備に大わらわ。装備を調えたり、おやつを用意したりと、それこそハイキングにでも行くような気分で、身も心もうきうきしていた。
準備万端整い、さぁ出発というとき、アドルフさんが現れた。
アドルフ青年はクプクプ長老の言いつけで、異邦人の監視にきたのだった。
「やぁ、こんにちは。皆で集まってどこかへ出かけるのですか。」
と、アドルフさん。
「ぼく達、これから島の探検に行こうと思っていたところです。」
と、学者君。
「島民といざこざを起こさないようくれぐれも注意してください。それと、この島にはいたるところに貴重な遺跡があります。遺跡の中のものを持ち出したり、動植物も荒らさないで下さいね。気が進まないけど、何か面倒が起こるといけないのでぼくが道案内をしてさしあげましょう。」
と、アドルフさん。
「まず、遠くへ出かける前に、この辺の案内から始めましょうか。」
と、言ってアドルフさんは歩き出した。
「この巨大な石像たちはアフという台座の上に乗っています。頭の上に乗っている帽子のような物はプカオと言います。」
アドルフさんの説明にぼく達は耳を傾けていた。
『サスケ』の頭の中では、昨日浮かんだ疑問がさらに大きくふくらんでいった。
『これらの石像は何の目的で作られたのだろう。』
「これが、ホツマツアの像です。」と、あたりの石像よりもさらに大きく、年代物の石像をさして、アドルフさんは言った。
「ホツマツアって、誰ですか。」
と、メガネ君。
「ホツマツアとは、この島の初代王様のことです。とても名君で、島民から敬われています。この島の憲法ともいえる『島民心得』もホツマツアが作りました。」
と、アドルフさん。
『サスケ』達が、巨石像の周りを歩き回っていると、岩の上に、人工的に何かの絵が彫られている物が見つかった。
「あれ、これっているかのグリッピーと、ヤタガラスの勘三郎じゃない?」
と、泣きブタ君。
その絵には、確かにイルカと、3本脚の鳥の姿が模様として描かれていた。
「わたしたちは、昔からいるかとは友達です。海に漁に出かけると、必ずいるかが現れて、網の中に魚を追い立てて、漁の手伝いをしてくれます。また、ヤタガラスという鳥は我々の大切な守り神です。島民の家々には、必ずヤタガラスの置物や絵が飾ってあります。」
と、アドルフさんは説明してくれた。
別のところで、サキちゃんが蛇の絵をみつけた。
「きゃあ、気味が悪い、頭が八つもある蛇が彫ってあるわ。」
「どれどれ。本当だ、これは、ヤマタノオロチに似ているな。アドルフさん、この島には、この頭が八つある蛇の伝説みたいなものがあるのですか。」
と、学者君。
「ありますよ。ホツマツアが王様になれたのと大いに関係があります。でも島の人以外に漏らしてはいけないことになっているので、今はあなた達にはお話しするわけにはいきません。いずれお話する機会がきたら、そのときはお話できると思います。長老からは、余計なことは言わないようにと釘を刺されてますので、気を悪くなさらないで下さい。」
と、アドルフ。
「そんなこと言われると、かえって興味がわいてくるな。」
と、学者君。
「ヤタガラスにヤマタノオロチかあ。日本の神話に出てくる想像上の生き物が、この島にはある。この島と日本の神話の関係はどうなっているのか。全く奇妙な島だなあ。」


忍者通信4号へ続く



posted by 冬野☆男 at 10:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 第3章 怪奇島 探索 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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