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2006年09月10日

第3章 怪奇島 深まる謎

深まる謎

「ちょっと気になることがあるんだけれど。」といって、竜馬君が話を切り出した。
「実は、絶滅動物に興味があって、『絶滅動物図鑑』というホームページを作って管理しているんだけれど、あの嵐のときも、パソコンでホームページの更新の真っ最中だったんだ。特に、ジャイアントモアとタスマニアフクロオオカミについては思い入れが強く、結構ボリュームがあったんだ。その絶滅動物たちが、ぼく達の目の前に出現したじゃないか。偶然にしては出来すぎていると思わないかい。ぼくにはどうもバーチャルの世界が現実の世界に置き換わったように思えてならないんだ。」
「竜馬君もそう思ってたのか。実はぼくも不思議に思っていることがあるんだ。ぼくは日本神話に興味を持っていて、その関連のサイトを時々のぞいているんだけど、ヤタガラスが現れてから余計興味が募り、頻繁にアクセスしていたんだ。だからぼくのパソコンもあの時日本神話のサイトを開いていたんだ。」とノッポ君。
「あの磁気嵐の中で、開いていた二つのサイトが何らかの形で融合し、ぼくたちをバーチャルの世界へテレポートしてしまった。ぼくにはそう思えるんだ。」と学者君。
「そんなこと実際に起こりえるのかなあ。」と『サスケ』君。
「現実にぼくたちは海図に無い島にいるじゃないか。地球上から姿を消したはずの絶滅動物とも遭遇した。あいつらは絶滅危惧種じゃないんだぜ。現実に絶滅してしまった動物を目の当たりにして、それがうそだといっても始まらない。この島では何が起こっても不思議じゃないと思っていたほうがいい。」と学者君。
「それが本当かどうかはおいとくとしても、この奇妙な世界を楽しもうじゃないか。ぼくはとてもワクワクしているんだ。」楽天家のキャプテンが笑みを浮かべて言った。彼の顔には、この世界をとことん楽しんでやるぞという気持ちが現れていた。

翌朝、ぼく達が探検の準備をしていると、アドルフ青年が現れた。ぼく達は、昨日タスマニアフクロオオカミに囲まれて危険な目にあったが、危機一髪のところでジャイアントモアに助けられたことを話した。
島では、ジャイアントモアを神の使いとして、大切に保護しているとアドルフさんは教えてくれた。
アドルフさんの話によると、昨日ぼく達が探検した地域の先には、『黄泉(よみ)返りの森』と呼ばれる原始林があり、森の中に一歩でも足を踏み入れると島の人間でも、戻ってくるのが困難な場所とのことだった。さらに、そのずっとずっと奥には、『浦見(うらみ)の滝』という滝があるという。
アドルフさんはぼく達が無事だったことをとても喜んでくれた。
『黄泉返りの森』は、突然新しい生き物が出現する不思議な森で、今までも沢山の動物が出現してきたという。ジャイアントモアが現れたのは今から300年ぐらい前のことで、あんな大きな鳥が突然現れたので、島中が大騒ぎになったらしい。今でも、その当時のことが語り継がれている。
当時の村の長老は、島に不吉な災いがもたらされるのではないかと危惧して、三日三晩、不眠不休で食事も取らず、水も飲まずにひたすら祈り続けたとのこと。その結果、ジャイアントモアは神の化身であり、島の守り神であるから大事にするようにとのご託宣があり、それ以来島ではジャイアントモアを大切に保護しているとのこと。ジャイアントモアの居る地域を保護地区に指定し、島の人たちは滅多に近づかないようにしている。
しかし、野生とは別に、島で特別に飼育しているジャイアントモアもいて、年に一度のお祭りの時には、ジャイアントモアのレースを島民あげて楽しんでいる。競馬のように、ジャイアントモアの背中に人が乗り、スピードを競うんだけれど、鞭は使っちゃいけない決まりになっていて、なかなか思うように走ってくれないので、思わぬ番狂わせが起こる。
タスマニアフクロオオカミが出現したのは、今から100年ほど前のことで、この島には、それまで大型の肉食獣が全く居なかったので、食物連鎖の生態系が壊れるのではないかと心配する人もいたが、今は、心配するほどのこともないらしい。今のところ、自然に任せており保護や、駆除する考えはないらしい。自然の生態系を破壊するのは、人間が持ち込んだ、ペットや家畜の影響が一番大きい。
「紅毛碧眼の侵略者が持ち込んだ、家畜やペットが島の生態系を大きく変化させた。島の南部地域は緑の豊かな草原地帯だったが、やつらの連れてきた山羊は、やつらが撤退した後もこの島に取り残され、野生化した。繁殖力が旺盛で、見る見るうちに数が増え、この島固有の動植物や昆虫が絶滅の危機に瀕しているのです。」とアドルフさんは語気を強めて話した。
オーストラリアからタスマニアフクロオオカミが姿を消したのが1960年と言われている。このときを境に、どこからも目撃情報は一件も報告されていない。
2005年2月オーストラリア博物館が剥製から取り出したDNAからタスマニアフクロオオカミのクローンを作ろうとしたが失敗したと発表している。詳しいことはわからないがDNAの劣化が原因らしい。
だからここにいるのは、断じてクローンのタスマニアフクロオオカミなんかではないんだ。
オーストラリアから姿を消したのと前後して、この島にタスマニアフクロオオカミが出現したことになる。
何とも不思議な島である。この島は。

絶滅動物のクローンはマンモス象でも密かに作られようとしているらしい。
マンモスのDNAは永久凍土によって冷凍保存されていて、保存状態はとても良いようだ。2005年愛知県で開催された“愛地球博”という万国博覧会ではマンモス館が大人気だったって。
何万年も前に絶滅したにもかかわらず、肉や皮、毛まで冷凍保存されていて、まるで生きているようだって。
このマンモスの細胞からDNAを取り出し、アフリカ象の核を抜き取った卵子に組み込んで、マンモスを作り出そうと言うんだ。DNAが劣化していなければ理論的には出来るそうだ。生きているマンモスを見てみたいという気持ちはあるけれどはたして、人間がそこまでやってもいいのという議論は尽きない。
いつまでも生きていたいという強い願望を持ったお金持ちは、クローン技術の進歩や、不老不死の薬が開発されるまで、自分が死んでも火葬にしないで冷凍保存するように遺言を残している。そしてそれを請け負う会社もアメリカにはあるらしい。
不確かな情報だけど、今生まれてくる子供は血液を採取され、極秘にDNAを登録されるらしい。
一部のお金持ちや、要人は自分が難病にかかったときに、臓器移植や輸血をしてくれる人を健康な段階から確保するのだという。果たして本当なのだろうか。

posted by 冬野☆男 at 15:02| Comment(0) | TrackBack(2) | 第3章 怪奇島 深まる謎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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